東風(こち)
日差しは春めいたものの、
襟元はぴっちりと閉めたくなるような風を感じる毎日。京都は、もうすぐ桜の季節。
咲き始めると、あっと言う間に見頃となるので
今日は早めのご紹介。
古今東西。桜は等しく感動を与えるものですが…
日本人には、ひときわ特別な風景だと思います。
好きな桜やお気に入りの名所は沢山ありますが、
それとは別格で無性に見たくなるのが
【円山公園の枝垂桜】
妖しさすら感じる夜桜は、不思議な力を感じます。
(この年は、たまたまお月様も)
月も桜も、時空を超えて人々を魅了し続ける。
この夜は、自分も太古の歴史の中にいるような?
そんな心持ちになった事をよく覚えています。
京都には『桜のお父さん』なる匠がいらっしゃいます。
【佐野藤右衛門氏】
藤右衛門さんは、植藤造園のご当主の名。
桜守として、とても愛情深く・時に厳しく
桜に接して来られ、世界中から頼られる匠です。
円山公園の枝垂桜が今も美しいのは、
代々の藤右衛門さんのおかげ。
桜の生き切ろうとする力を支えてこられた方々です。
藤右衛門さんのお宅は、桜の頃には篝火を焚いて毛氈を引き、お庭を解放して下さいます。
お宅から少し行けば広沢の池。夕方〜日暮れ時が、おすすめです。
今の藤右衛門は、東日本大震災の被災地
東北の桜の復活にも御尽力してこられました。
震災から7年…桜が繋ぐもの
気高く、そして優しく・静かに
生きる力と結び付き、力強く歴史を紡いで行く。
今年もどうか、沢山の美しい花を咲かせますように…。
鴨川や京都御苑の桜。京都人の憩いの場。
雨や気温にも寄りますが、3月末〜4月1週目辺りが毎年の見頃。
京都の桜の物語…いよいよです!