2023年、卯年の元旦。
入院中の叔父が亡くなった。
年末に『もしかしたら危ないかも』という知らせもあったが…家族全員、なぜかお正月に亡くなることはないと思っていた。
例年私は元旦の朝には、初詣に出掛ける。
朝に寝坊することはないのに…今年はなぜか起きられず、完全に出遅れた。
慌てて身支度をしていたその時に、訃報を知らせる電話が鳴った。
音楽好きの陽気な叔父は、冗談が上手かった。
『えー!!』と言いたくなるような出来事をシレッと真顔で語るものだから、子供の頃の私はよくその冗談に引っかかった。
元旦の訃報は、まさに叔父に担がれてるような出来事だった。悲しさよりも、むしろ緊張と焦りのような感情が溢れた。元旦・弔事という超難関にかなり慌てたものの、4日には叔父の葬儀を終えた。
私は仕事の都合で参列できなかったが…親戚達は、みんな『冗談好きで、寂しがり屋のおじさんらしい!』と、お正月に逝ってしまったことに納得していたという。
悲しいけど、ちょっと苦笑い?!みんなをそんな気持ちにさせたことが、やっぱり私も叔父らしいと思った。
元旦にも、人は亡くなる。
新年を迎えられる幸せ、真っさらな年をどんな風に生きていくか?
叔父が出した宿題のような気がした。